更年期を迎えると卵巣機能が衰退し、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの量が低下します。しかし、からだはこの急な変化に対応できず、その皺寄せがのぼせ、発汗、動悸、肩こり、頭重感、いらいら、不安感などとなって現れるのです。
これらの症状を軽減する治療法として近年、注目を集めているのが「ホルモン補充療法(HRT)」です。この治療法は飲み薬や貼り薬で少量のホルモンを補い、体が無理なくホルモンの減少についていけるようにするのが目的。更年期の症状を始め、骨粗鬆症、心臓病などの生活習慣病や子宮がん、卵巣がんの予防にも大きな効果があります。
どうしてもホルモン療法に抵抗を感じるかたも居るようですが、その場合、より気楽に使えるのが漢方療法です。瞬時に効果は期待できませんが全身の状態を整えて、体の変調に対する調整力を高める働きなどによって、冷えや頭痛、肩こり、めまいなどの症状に効果を発揮します。