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コラム
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Vol.1 更年期障害について
エストロゲンは女性の体を心身共に健康に保つために欠かせない女性ホルモンです。その分泌が減少してくるのが更年期です。更年期とは閉経後だけのことではなく、閉経の前後の5年くらい、45〜55才の間を指します。突然カッと顔がほてる、汗が出る、ドキドキする、足腰が冷えるなど経験したことはありませんか。
疲れやすい、イライラする、うつ傾向にあるなど精神症状として現れることも少なくありません。これらの更年期障害はエストロゲンの低下が原因なので、その女性ホルモンを補えば改善します。この治療をホルモン補充療法(HRT)と言います。HRT治療は十分なインフォームド・コンセントを得たうえで開始し、定期的な検査を行うことが必要です。ほか、HRTを受けたくない方、又受けることができない方などには漢方療法をすすめています。

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Vol.2 生理痛・月経困難症について
生理・月経とは、卵巣が働きだす10歳代半ば(思春期)から、卵巣の機能が衰える50歳代(更年期)まで、だいたい月に一度ある生理現象です。生理が止まるとか、不正出血など病的な場合は婦人科を受診されますが、生理痛自体は多くの方が我慢されます。やむなく市販の痛み止めなどで処理している方も見られます。確かに若年の未婚女性が訴える生理痛のほとんどは、機能的なもの(出産すればほとんどが治る)です。しかし中には、最近多く見られる子宮内膜症、若年の筋腫による痛み、骨盤腹膜炎である場合もあり、検査治療が必要となります。30歳、40歳代になってからの生理痛は、こういった疾患を伴っているものと考えられます。婦人科的診察、超音波診の画像診察など精密検査が必要です。
婦人科検診には抵抗がある、という女性も多いと思われます。診察方法も個別にいろいろと工夫されておりますので、悩みのある未婚の方も積極的に受診して頂きたいと思います。また、症状のない健康な方も、年に一度は乳癌検査も含めて婦人科検診を受けてください。

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Vol.3 尿もれについて
日本では尿もれについてあまりオープンに語ることは少ないですが、実際、60歳以上の高齢者では軽いケースを含め、3〜4人に一人はいるとされています。尿もれにはくしゃみや咳など腹圧がかかったときに起こる腹圧性尿失禁と、尿意を感じた時に我慢できずにもれてしまう切迫性尿失禁とに大きく分けられますが、エストロゲンが低下する閉経後や骨盤の筋肉が弱くなる高齢者にはいずれも珍しい事ではありません。大部分は薬やトレーニングなどにより改善されます。特に骨盤底筋運動(ケーゲル運動)が効く場合が多く、1日3回5分ずつの運動でかなりの症状が軽減されます。婦人科の受診に抵抗を感じる方も多いと思いますが、このような悩みの相談、体操の指導などもしておりますのでお気軽に受診してください。

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Vol.4 心と体のリラックス

私たちの体はデリケートなもので、心の疲れ、悩みが体の不調となって現れることがあります。病院に行くほどでもない

けれども、腰が重い、肩がこる、なんとなく気分が優れない、夜ぐっすり眠れない、疲れが取れにくいなどといった症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか?
当クリニックではそのような方のために漢方療法や精神症状を抑える薬などを使いながら症状の改善を目指します。生理通や更年期障害などの緩和に、また婦人科系の不調にお悩みの方はぜひご相談ください。


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Vol.5 閉経・月経不順について
女性にとって大事な女性ホルモンは卵巣で作られます。しかし、40歳代から卵巣の機能低下が始まり、50歳代前半でその役目を終え、女性は閉経を迎えることになります。40歳までに閉経を迎えることを早発閉経と呼びますが、最近こういう方々も増えてきました。閉経は老化の始まりで早く閉経した女性は腰痛、膣炎、性交痛などを引きおこしやすく、老後、骨粗鬆症や動脈硬化のリスクなどが高まることが知られています。やはり、生理は50歳まで順調にあるべきだと考えます。また若い世代でダイエットやストレスなどにより、月経不順や無月経になる女性も見受けられます。結構、気にしないで放置されている方も多いようですが、これもまた問題です。いずれの場合も生理が1〜2ヵ月とぶなどの時は婦人科にご相談ください。

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Vol.6 月経前症候群について
「月経前症候群(PMS)」とはその名のとおり、月経が始まる前の時期、いつもと違うさまざまな不快症状が起こることです。例えば、「イライラする」「気分が沈んでしまう」「落ち着かない」などの症状、また胸のはり・腰痛・頭痛・肩こり・むくみ・便秘・吹き出物・眠気などの身体の変化も見られる場合があります。以前は「月経前緊張症」と呼ばれていました。月経周期に伴う女性ホルモンの変化がきっかけで起こりますが、月経が始まると同時に症状が軽くなるのが特徴です。軽症例では、バランスの良い食事、適度な運動、自分なりのリラックス法を見つけ出す、などで改善することもありますが、軽快しない場合には漢方、ホルモン療法などが有効です。
いつものあのイヤな症状はひょっとしてこれかな?と思われた方、ご自分の体のサイクルを知るためにも基礎体温の記録をつけてみてはいかがでしょうか?当クリニックでも記載方法の指導をしています。

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Vol.7 子宮筋腫について
子宮筋腫とは子宮の筋肉にできるコブのことをいい良性の腫瘍です(子宮はほとんど筋肉でできている)。子宮筋腫は30歳以上の女性の約30〜40%に見られると言われていますが、なかには20歳台の方もおられます。筋腫は女性ホルモンで促進されて大きくなるため、月経のある間は大きくなる可能性があります。筋腫を持っている全ての人がすぐに治療が必要なわけではありませんが、生理の量が多い、生理痛がひどい、不正出血、腰痛がある、お腹が張るなど症状がある場合は適切な処置が必要となります。
当クリニックでは漢方療法、ホルモン療法(生理量、生理痛をおさえるピルの処方、点鼻薬、注射薬による筋腫縮小療法)、手術療法など個人、個人のニーズに合わせ、治療・アドバイス致します。

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Vol.8 無排卵月経について
生理があっても排卵が起こっていない状態を無排卵月経といいます。正常な場合は、基礎体温が排卵までは低温期、その後高温になるのですが、排卵がない場合はずっと低温の状態が続きます。これは初潮後の一年前後や閉経期では異常ではなく、実際、思春期の女性の約20%、および40歳以上の女性の約40%に見られます。しかし、20〜30歳代でストレスや、過激なダイエットにより、無排卵月経になる女性が最近、増加傾向にあります。放っておくと妊娠できないだけでなく無月経の原因になるほか、更年期以降の子宮がん発生率も高くなってしまいます。治療法は排卵誘発剤を使って排卵をスムーズにするのが一般的で、殆どがこれで治ります。また漢方薬を服用する方法もあります。特に生理不順の方は無排卵の可能性もありますので一度、基礎体温をつけてみてはいかがでしょうか?
当クリニックでも記載方法の指導をしていますのでお気軽にご来院ください。

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Vol.9 腰痛について
腰部は骨・関節・筋肉・靭帯・椎間板などで構成されており、これらに無理がかかったり、異常が生じたりすることによって腰痛が起こります。腰痛は圧倒的に女性に多く見られます。というのも、女性の骨盤は妊娠、分娩に適応できるよう、扁平で幅広くなっていて、もともと腰痛になりやすい体質を持っているからです。出産前後の女性は、かなりの方が腰痛を訴えられますが、分娩後半年ぐらいで自然に治ります。またホルモン分泌が少なくなってくる閉経後の女性も腰痛を起こしやすくなります。これらは腰椎がもろくなり骨の変形が出てきたりすることによるものだと思われます。中には子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮ガンような器質的疾患の場合もあり、注意が必要です。
腰痛が続くとき、ひどくなるときはひょっとして何かの病気が原因かもしれません。体のチェックも含めてお早めにご相談ください。

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Vol.10 貧血と低血圧について
低血圧と貧血は、一部の症状が似ているため混同されやすいですが、まったく原因は別のものです。血圧は体内各所で異なり、血圧の高い方から低い方に血液が流れることで血液循環がスムーズに行われているのですが、この血圧が低くなると、重力に反して血液を送らなくてはいけない脳や、体の端々への血流が悪くなり、全身の倦怠感、立ちくらみ、めまい、冷え症、肩こり、動悸、食欲不振などにつながります。とはいえ低血圧は高血圧のように生命を脅かす危険はなく、かえって長生きの人も多いのです。一方、貧血とは赤血球や、その中に含まれているヘモグロビンが減少した状態のことをいいます。ヘモグロビンは全身に酸素や栄養素を運ぶ働きをするため、貧血になると、めまい・立ちくらみ・動悸・息切れなどの症状が現れます。さまざまな原因で起こりますが、女性は月経による出血や無理なダイエットで鉄分が不足しがちで殆どが鉄欠乏性の貧血です。また鉄分は胎児や胎盤に欠かせない栄養素なので、妊娠中の女性にも多く見られます。ただ貧血は症状の裏に重大な病気が関係していることもありますのでたかが貧血と考えず症状が現れたら受診してください。

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Vol.11 乳がんと乳腺症について
乳房にしこりが見つかると、もしや乳がんでは?と不安になります。しかし案外放っておいても大丈夫な良性のしこり(乳腺線維腺腫、乳腺症)であることが多いものです。乳腺症の場合は月経の前に押さえると痛みを感じ、月経後にしこりが小さくなり痛みが軽くなります。一方、乳がんの場合は表面が比較的デコボコしていて月経の前後で大きさも変わりません。乳腺線維腺腫については痛みのないコロコロと動くしこりが特徴で30代までの女性にしばしば見られます。いずれも注意深く自分でみたり触ったりしていれば変化に気付きますので毎月、月経が終わったころに自己チェックしてみましょう。月経の終わるころというのは乳房も張っていなくて検査に適しています。乳がんは自分で早期発見できる唯一のがんです。心配なしこりを見つけたら、早めに受診してください。

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Vol.12 自律神経失調症について
心身につらい症状があるのにいくら検査をしても「異常なし」という結果が出る場合があります。その場合、自律神経失調症が考えられます。この病気は女性に多く10歳代から20歳代の若い世代と更年期の世代によく見られます。というのも自律神経の中枢はホルモンの中枢と同じところにあり月経や妊娠、出産などの女性特有のホルモンのバランスの変化が自律神経系に影響を及ぼすためなのです。症状は疲れやだるさ、のぼせなど全身的なものからめまい、頭痛、不眠など神経系のもの、動悸、息切れ、便秘、吐き気、食欲不振など多岐にわたっています。治療は症状に応じた薬を服用しますが複数の症状を持つ方には漢方療法、自律神経調整剤や精神安定剤を用いることもあります。また月経不順や更年期の女性はピルやホルモン補充療法(HRT) でホルモンの調子を整えることでこれらの症状も同時に改善されることが多いものです。

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Vol.13 男性にも更年期?
更年期障害といえば、多量の発汗、のぼせ、耳鳴り、めまい、動悸、うつなどが一気に現れることが知られている女性特有の病気だと思っている方が多いのではないでしょうか。ところが、男性ホルモンである「テストステロン」が減少することによる「男性更年期障害」が急増しています。代表的な症状は、女性によく見られる症状に加え精力減退やED(勃起障害)などです。そんな症状なだけに本人は病院に行くのも億劫で、何科を受診していいのかさえもわからないもの。
そんな男性の変化に最初に気付くのはやはりご家族でしょう。そんな時は奥様が当クリニックにご相談ください。ご予約いただきますとご夫婦でのご相談も可能です。もちろん専門医の診療が必要だと感じた場合には、他の診療科への紹介状をお渡しします。男性の場合、社会的・心理的なストレスで症状が長引きがちだと言われます。当クリニックでご家族の笑顔を取り戻すお手伝いができればと思いますので気軽にご相談ください。

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Vol.14 低用量ピルの利点(副効用)について
通常、ピルといえば、避妊薬としてのイメージしかありませんが、低用量ピル(OC)は他にもいろいろな利点(副効用)があります。例えば、月経痛の月経困難症、月経前症候群、月経異常など、また子宮筋腫、子宮内膜症の治療薬としてもよく用いられていますがご存知でしょうか?日本ではまだまだホルモン剤に対して抵抗感が強いですが、海外での安全性も確立されています。「ピルはホルモン剤、体に悪いのでは?」という先入観をお持ちの方が多いのも現状ですが、低用量ピルは副作用も殆どなく、安全で長期間の服用が可能です。月経に関する不調でお悩みの方はぜひ試して見られてはいかがでしょうか?

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Vol.15 過活動膀胱について
過活動膀胱という言葉を聞いたことがありますか?トイレが近かったり突然、強い尿意で漏れそうになったり、というのがその症状です。実際、40歳以上の女性では5人に1人がこの病気の疑いがあるという調査結果がでています。ちなみに排尿にまつわる悩みをお持ちの方は約3割といわれていますがその中で治療を受けている方は5%ほど。年だから仕方がない、年を取ると誰にでも起こることだから、とあきらめている方が大半です。夜中にトイレで起きるため熟睡できなかったり、隣で寝ているご主人を起こしてしまったりということはありませんか?また、トイレの心配のために旅行やドライブなど外出を断念してはいませんか?
確かに加齢に伴い増える傾向にありますが、膀胱が勝手に収縮してしまうひとつの病気なのです。婦人科や泌尿器科はよっぽど困らないと受診しない方もおられますが、お薬で症状は軽減します。レジャーなどの生活を十分楽しむために、トイレの心配のない毎日のために、気になる症状のある方はぜひご相談ください。

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Vol.16 プラセンタについて
プラセンタとは赤ちゃんと母親をつなぐ「胎盤」から抽出した、アミノ酸やミネラルなどが豊富に含まれている物質です。中国では紀元前から秘薬として重宝し、今でも胎盤から作った「紫河車」という漢方薬として残っています。最近注目されているのはプラセンタの美白、美容効果ですが本来は更年期障害や出産後授乳期の乳汁分泌不全、慢性肝炎の治療薬として使われている医薬品なのです。免疫調整機能も高く、アトピー、喘息などにも、全く副作用のない治療として効果をあげています。プラセンタはすべての面において免疫力や抵抗力を高め、細胞の新陳代謝を促し、本来人間に備わっている自然治癒力を助けて心身の異常状態を正常に戻すといった働きをしますので、たまった疲れやストレスによる不定愁訴などにも大きな力を発揮します。体調不良でお悩みの方は是非一度試してみてはいかがでしょうか。

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Vol.17 便秘と漢方薬
便秘で悩んでいる人は案外多いものです。本来、排便は必ずしも一日一回である必要はありません。たとえ三日に一度でも不快感や残便感がなければ便秘とは言わず、一方、毎日排便があっても便がカチカチで苦痛を伴うなら便秘と言ます。西洋医学ではプルゼニドやラキソベロン、カマグといった薬が代表的ですが、これらは腸に刺激を与えるいわゆる下剤であり、慢性的に使っていると腸本来の力が低下してしまうことがあります。
それに対し、漢方薬は自然治癒力を高め、身体を整えることが基本ですので、強い刺激もなく緩やかに作用し、副作用も少ないと言えます。漢方は体質や病気の状態を診て処方しますので、同じ病気でも患者さんの状態によって薬が違ったり、ひとつの薬がいろいろな病気に応用されることもあります。一般的に便秘には大黄甘草湯や桂枝加芍薬湯、お年寄りには潤腸湯がよく使われています。女性は月経サイクルの影響で便秘になることも多く見受けられます。体質改善も含めて漢方薬を試して見られてはいかがでしょうか。便秘薬を常用されている方はご来院時に現在服用されている薬をお持ち下さい。

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Vol.18 卵巣がん
卵巣がんは「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれるほど、初期には無症状であることが多く、死亡率の高いがんです。これは卵巣がおなかの内側にある臓器で外から分かりにくいことと、早期には症状が全くといっていいほどない、ということによります。実際、卵巣がんの約70%は、転移した状態で発見されます。「下腹部にしこりがある」「膀胱が圧迫されて尿が近い」などの症状が出てきたときにはすでに癌がお腹の中に散らばった状態になっていることが多いのです。
わが国では卵巣がんにかかるリスクは欧米人に比べ低いといわれています。また卵巣にできる腫瘍の85%ほどは良性です。しかし食生活の欧米化やライフスタイルの変化・環境因子などにより卵巣がんはここ30年間で約3倍に増えており、この差は欧米と縮まりつつあります。
卵巣がんの早期発見について、未だ確立した方法はありませんが、経腟超音波検査が早期発見の糸口になることも多いですので、婦人科検診は毎年、受けるようにしましょう。

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Vol.19 冬の冷え性
身体は、冷える事によって血管が収縮し、血液の流れが滞り「血行障害」の状態となります。そうなると古い血液もすみやかに心臓までもどらず、同時に新鮮な血液も身体のすみずみまでいきわたりません。血行障害は頭痛、腰痛、肩こり、月経痛、卵巣機能不全、更年期障害、不妊など、さまざまな体調不良を引き起こすこともあります。
こんな場合は体質に応じた漢方薬を試してみられるのもひとつの方法です。漢方療法は冷えの改善のみならず、その他の不定愁訴の軽快も期待できることから、心身の安定と体質改善に適切といえます。とりわけ更年期に見られる冷え症は女性ホルモンの急激な低下と、それに伴う自律神経失調状態が原因であることが多いため、漢方薬に加えてホルモン補充療法もお勧めします。

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Vol. 20かぶれ・痒みについて
外陰部のかゆみの原因の多くは、かぶれによるもので、高温多湿の時期に下半身の通気性が悪いと、外陰部が蒸れてしまって雑菌も繁殖しがちになります。ガードルや、ストッキングなどで常時、下半身を締め付けたり、細身のジーンズをいつもはいていたりすると、さらに蒸れがひどくなってしまいます。また、生理用品やおりものシートなどでかぶれるケースも多く、意外に治りにくいものです。
かゆみを感じたら、まず原因に考えられるものをやめていきましょう。下着を綿100%にしたり、おりものシートをやめたりするだけで、治ることもあります。できるだけ下半身を締め付けるものはやめて、清潔に乾燥させるように気をつけましょう。それでも症状がよくならない場合はカンジダやクラミジアなどの感染症、毛じらみなどの可能性があります。特にカンジダによる真菌症は季節を問わずよく見られます。これら場合、専門医による治療が必要ですのですみやかに受診しましょう。

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Vol. 21 肥満と生活習慣病
食生活の欧米化は日本人の健康に大きな変化をもたらしました。高カロリーな食事や動物性タンパクの取りすぎなどから肥満の方が増加し、糖尿病・高脂血症・高血圧などの生活習慣病は増加の一途をたどっています。また子宮癌の罹患率を見ても太った人は2倍から5倍かかりやすいという統計が出ていますし、乳がんの発生率も高くなるのがわかっています。
肥満を判定するには体格のバランスの指標「BMI」と体脂肪との両面からのチェックが必要です。BMIが22の時に最も疾病率が低いという統計が出ており、BMI25以上が肥満とされます。
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
適正体重=身長(m)2×22
一方、体脂肪は女性には必要不可欠なもので、体脂肪が少なすぎると、女性ホルモンの「骨を丈夫にする」という働きが鈍くなり、骨折しやすくなります。女性の標準は20〜25%、単に体重をコントロールするだけでなく適正な体脂肪を維持して生活習慣病の予防に努めましょう。

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Vol.22 子宮脱(しきゅうだつ)・膀胱瘤(ぼうこうりゅう)
子宮脱は非常に身近な病気で50歳以降の女性の約1割が経験すると言われている病気です。子宮脱とは、その名のとおり子宮が下がってきて腟の中や外に脱出した状態です。もともと、子宮や膀胱、尿道、直腸など骨盤の中にある臓器は「骨盤底筋」によって支えられていますが、こうした組織がゆるんでしまうと、骨盤内臓器の位置がだんだん下がってきて、外に脱出してくるのです。そして子宮が脱出したものを子宮脱、膀胱が落ち込んだものを膀胱瘤と呼ぶわけです。妊娠や出産、閉経、肥満、あるいは閉経に伴う女性ホルモンの欠乏などがほとんどの原因と言われています。
症状としては下腹部の緊張感や腰痛、便秘、頻尿(トイレが近い)や尿もれなどがあります。そして長時間歩いた時、重いものを持つなど腹圧がかかる動作をした日に、午後から夕方にかけて症状が出やすくなるのも特徴です。子宮脱になる前の子宮下垂の段階なら、漢方薬や女性ホルモンの補充、また骨盤底筋のトレーニング(ケーゲル運動)が有効な場合もあります。治療法は腟内にペッサリーというリング状のものを挿入して子宮を正常の位置に固定する方法と手術とがあります。程度や症状によってお勧めする治療法は異なりますので、ぜひ専門医にご相談ください。

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Vol.23 更年期障害
更年期を迎えると卵巣機能が衰退し、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの量が低下します。しかし、からだはこの急な変化に対応できず、その皺寄せがのぼせ、発汗、動悸、肩こり、頭重感、いらいら、不安感などとなって現れるのです。
これらの症状を軽減する治療法として近年、注目を集めているのが「ホルモン補充療法(HRT)」です。この治療法は飲み薬や貼り薬で少量のホルモンを補い、体が無理なくホルモンの減少についていけるようにするのが目的。更年期の症状を始め、骨粗鬆症、心臓病などの生活習慣病や子宮がん、卵巣がんの予防にも大きな効果があります。
どうしてもホルモン療法に抵抗を感じるかたも居るようですが、その場合、より気楽に使えるのが漢方療法です。瞬時に効果は期待できませんが全身の状態を整えて、体の変調に対する調整力を高める働きなどによって、冷えや頭痛、肩こり、めまいなどの症状に効果を発揮します。

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Vol.24 膀胱炎
女性に膀胱炎が多いのは、女性の尿道が男性に比べて短く直線的であること、また肛門と尿道口が近いことなどが原因となっています。膀胱炎の症状といえば、トイレが異常に近くなる(頻尿)、排尿時の痛み、血尿、残尿感が代表的です。もしかして膀胱炎?と思ったら億劫がらずに早めにかかりつけ医へ。ひどくなると、腎盂腎炎をひき起こし、こうなると治療は入院して行われることが多くなります。簡単な尿検査で診断がつきますし、抗生物質や抗菌剤の服用で症状はよくなります。
一度、膀胱炎になった人は、その後も再発を繰り返しやすい傾向にあります。過労時や抵抗力が低下している時には、あらかじめ水分を多めに摂ったり、トイレを我慢しないようにしたりして予防を心がけましましょう。
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Vol.25 夏の冷え症
男性に比べて女性に冷え性が多いのは、血管が細くて筋肉が少ないため体内で熱を作り出す力が低いことに加え、月経や排卵の関係でホルモンの状態が変動しやすいのが大きな原因と言われています。
ところでなぜ「冷えが万病の元」なのでしょうか。まず冷えると体内から熱を逃がさないよう血管が収縮し、その結果、血液の流れが滞ります。ところが血液は体の隅々に栄養を行き渡らせたり、要らない毒素を肝臓や腎臓まで運んだりしてくれている大切な役割。この流れが滞ると、体のさまざまな機能が低下してしまうことになるのです。血行不良から筋肉が固まって肩こりや腰痛を引き起こしたり、新陳代謝が衰えてむくみやすくなったり。また骨盤内が冷えると卵巣の機能も低下しやすくなったり、生理痛や生理不順を引き起こしたりと、婦人科系統のトラブルと冷えは密接な関係にあります。
冷えに対しては、漢方薬を試してみるのもひとつです。身体を温めるもの、血流をよくするもの、卵巣機能を改善するもの等、さまざまな種類の中から一人ひとりの体質に合った漢方薬を処方してもらいましょう。
また食生活でも、身体を温めると言われている根菜類、芋類、葱などを使ったり、血液の循環を良くすると言われているビタミンEを積極的に摂ったりして、工夫してみましょう。
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Vol.26 花粉症

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気で、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。現在、日本人の約20%が花粉症だといわれています。
この季節、風邪だと思っていたら花粉症だった、ケースも少なくありません。症状から見分けるポイントをあげてみますので気になる症状があればチェックしてみてください。

花粉症   風邪
透明でサラサラ。シーズン中続く。 鼻水 粘りがあり黄色っぽい鼻水に。
連続して何度も。 くしゃみ 長くて一週間。
かゆみがあり、充血することも。 ほとんどない。
頭が重くボーッとする。 その他 のどの痛みや発熱も。

花粉症に大切なのは予防です。症状が出てから抗アレルギー剤やステロイドを使うより症状の出る前に予防的に飲んでおいたほうが症状の出現も遅く、また軽くすみます。結果として症状が強くなったときに使用するステロイド薬も少なくなります。

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Vol.27 不正出血
日々、接する患者さんの訴えの中で最も多いものの一つに不正出血があげられます。
妊娠の可能性のある年齢で月経が遅れている場合の不正出血は流産、子宮外妊娠などが考えられ、腹痛を伴うことが多く、いずれも早めの受診が必要です。
妊娠の可能性がない場合は、ホルモンバランスの異常(機能性出血)が多いです。その他、子宮頚管、子宮内膜のポリープ、子宮内膜症、膣や頚管の感染症が考えられます。閉経後では萎縮性膣炎という膣からの出血も多く見られ、これは女性ホルモンを補うと良くなります。
数ある原因の中でも最も心配なのがガンです。最近、子宮頸ガンは若年化が進み、子宮体ガンは閉経後も増加傾向にあります。ともに不正出血が初期症状のひとつとして挙げられますので年に一度の婦人科検診は欠かさず受けましょう。
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